Python および R 用に提供されているテンプレートを使用して、環境テンプレートの作成時に conda
または pip
を介してカスタム・ライブラリーを追加する方法を示す例に従ってください。
conda
の代わりに mamba
を使用できます。 mamba
から既存の環境テンプレートにチャネルまたはパッケージを追加する場合は、必ず mamba
からインストールするチェック・ボックスを選択してください。以下に例を示します:
-
conda
パッケージの追加 -
pip
パッケージの追加 -
conda
パッケージとpip
パッケージの結合 - 内部依存関係を持つ複合パッケージの追加
- R ノートブック用の
conda
パッケージの追加 - 環境変数の設定
ヒントは以下のとおりです:
conda
パッケージの追加
pandas-profiling の最新バージョンを取得するには、以下のようにします。
dependencies:
- pandas-profiling
これは、ノートブックで conda install pandas-profiling
を実行するのと同等です。
pip
パッケージの追加
conda
チャネルで特定のパッケージを使用できない場合は、 pip
を使用して環境をカスタマイズすることもできます。
dependencies:
- pip:
- ibm_watsonx_ai
これは、ノートブックで pip install ibm_watsonx_ai
を実行するのと同等です。
カスタマイズは、実際には、指定された pip
パッケージをインストールするだけではありません。 conda
のデフォルトの動作では、 pip
自体の新規バージョンも検索してインストールします。 conda
ですべての暗黙的依存関係を検査するには、多くの場合は数分かかり、また数ギガバイトのメモリーも必要となります。 以下のカスタマイズにより、 pip
のインストールがショートカットされます:
channels:
- empty
- nodefaults
dependencies:
- pip:
- ibm_watsonx_ai
conda
チャネル empty
には、パッケージは用意されていません。 特に pip
パッケージはありません。 conda
は pip
のインストールを試行せず、代わりに既にプリインストールされているバージョンを使用します。 チャネルのリスト内のキーワード nodefaults
には、リスト内に少なくとも 1 つの他のチャネルが必要であることに注意してください。 そうでない場合、 conda
はそのキーワードをサイレントに無視し、デフォルトのチャネルを使用します。
conda
パッケージと pip
パッケージの結合
複数のパッケージをリストするには、パッケージを 1 行に 1 つずつリストします。 1 つのカスタマイズに、 conda
パッケージと pip
パッケージの両方を含めることができます。
dependencies:
- pandas-profiling
- scikit-learn=0.20
- pip:
- ibm_watsonx_ai
- sklearn-pandas==1.8.0
必要なテンプレート表記では、先行スペースが認識されることに注意してください。 conda
パッケージのリスト内の各項目には、2 つの先行スペースが必要です。 pip
パッケージのリスト内の各項目には、4 つの先行スペースが必要です。 conda
パッケージのバージョンは、単一の等号 (=
) を使用して指定する必要があります。一方、 pip
パッケージのバージョンは、2 つの等号 (==
) を使用して追加する必要があります。
内部依存関係を持つ複合パッケージの追加
多数のパッケージ、または多数の内部依存関係を持つ複雑なパッケージを追加すると、 conda
のインストールに時間がかかる場合があり、エラー・メッセージを返さずに停止する場合もあります。 これを回避するには、以下のようにします。
- 追加したいパッケージのバージョンを指定します。 これにより、
conda
が依存関係を解決するための検索スペースが削減されます。 - 環境のメモリー・サイズを増加します。
.condarc
ファイルに定義されているデフォルトのconda
チャネルの代わりに、特定のチャネルを使用します。 これにより、大規模なチャネルでの長い検索の実行が回避されます。
デフォルトの conda
チャネルを使用しないカスタマイズの例:
# get latest version of the prophet package from the conda-forge channel
channels:
- conda-forge
- nodefaults
dependencies:
- prophet
このカスタマイズは、ノートブックの以下のコマンドに対応しています。
!conda install -c conda-forge --override-channels prophet -y
R ノートブック用の conda
パッケージの追加
以下の例は、R ノートブックで使用する conda
パッケージを追加するカスタマイズを作成する方法を示しています。
channels:
- defaults
dependencies:
- r-plotly
このカスタマイズは、ノートブックの以下のコマンドに対応しています。
print(system("conda install r-plotly", intern=TRUE))
conda
の R パッケージの名前は、通常、接頭部 r-
で始まります。 カスタマイズで plotly
を使用するだけの場合、インストールは成功しますが、R パッケージではなく Python パッケージがインストールされます。 その後、 library(plotly)
のように R コードでパッケージを使用しようとすると、エラーが返されます。
環境変数の設定
以下の例に示すように、ソフトウェア・カスタマイズ・テンプレートに variables
セクションを追加することで、ご使用の環境で環境変数を設定できます。
variables:
my_var: my_value
HTTP_PROXY: https://myproxy:3128
HTTPS_PROXY: https://myproxy:3128
NO_PROXY: cluster.local
この例では、 variables
セクションを使用して環境のプロキシー・サーバーを設定できることも示しています。
制限: この方法を使用して、既存の環境変数 ( LD_LIBRARY_PATH
など) をオーバーライドすることはできません。
ベスト・プラクティス
パッケージの欠落や依存関係の競合の問題を回避するには、まず、ノートブックを使用して必要なパッケージをテスト環境に手動でインストールします。 これにより、エラーなしでパッケージをインストールできるかどうかを対話式に確認できます。 パッケージが正しくインストールされていることを確認した後、開発環境または実稼働環境用のカスタマイズを作成し、そのパッケージをカスタマイズ・テンプレートに追加します。
親トピック: 環境のカスタマイズ